CURRENT EXHIBITION

ただいまの展示

◇内田修ジャズコレクション展示室 収蔵品展2024「秋展示」

展示期間:2024年9月5日(木)~2024年12月2日(月)予定

レコード試聴1:『日本人ジャズミュージシャン成長記5』

こちらでは5名のジャズミュージシャンを取り上げます。
1960~ 2000 年代を通し、若手や中堅、ベテランと呼ばれ移り変わる中で、どのように演奏や音楽が変化していったのか、また、変わらずそれぞれの中心となる音はどのような音か。これらを年代ごとに聴き進め、ミュージシャンたちの音楽を辿ります。
一部試聴音源は、名古屋のヤマハビルを中心に行われた「ヤマハ・ジャズ・クラブ」での演奏をテープに記録した音源です。コレクション所蔵のプライベートテープより、当時の特別な演奏の数々をこの機会にぜひお聴きください。

■ 紹介ミュージシャン

・北村英治 Kitamura Eiji 1929年4月8日 – /clarinet
・今田 勝 Imada Masaru 1932年3月21日 – /piano
・猪俣 猛 Inomata Takeshi 1936年2月6日 – /drums
・森本洋子 Morimoto Yoko 1936年11月27日 – 2023年10月15日/piano
・井野信義 Ino Nobuyoshi 1950年3月26日 – /bass

レコード試聴2・ラウンジ展示『苦悩の天才ピアニスト バド・パウエル』

初レコーディングとされる1944年の一枚をはじめに、好調期・絶頂期とされる1940年代末から1950年代初期、特に精神的な病に苦しみまた薬物に蝕まれた1950年代半ば。そしてヨーロッパへと移った1950年代末から60年代の幸福な期間とされる時期の演奏、最後に帰国し”最晩年“とされる1965~66年頃――それぞれの時期を表すレコードを選び、こうした環境や自身から来る変化を時系列に沿って紹介します。

バド・パウエル/Bud Powell

1924年9月27日 – 1966年7月31日 アメリカ・ニューヨーク出身

音楽一家に生まれ、6歳からピアノを習う。クラシックから学びはじめ、10代に頃にはジャズに興味を持ちその道へ進む。1943年クーティ・ウィリアムスのバンドで活動を開始、初録音。ビ・バップと呼ばれるピアノ・スタイルを確立し、後世へと多大な影響を与えた。
1940年末頃からは精神的な疾患により入退院を繰り返し、残された演奏には好調また不調と波があるとされるが、常に存在感を誇りピアニストとして一線を画していた。1959年にはヨーロッパへ移り活動、その際出会ったフランス人デザイナー:フランシス・ウルフとの友情物語は、1986年の映画『ラウンド・ミッドナイト』のモデルとなった。およそ5年半のヨーロッパ生活から、1964年に急な帰国を決めるとアメリカへ帰国。その後も演奏を続けるが、1966年7月31日、故郷ニューヨークにて41歳でこの世を去った。