日本ジャズ界発展の協力者である内田修による数々の貴重なコレクション。
今後もジャズ界の発展や文化振興のため、保存整備活用事業を皆様とともに推進しています。
内田修ジャズコレクションとは
日本ジャズ界発展の協力者である内田修による数々の貴重なコレクション。
今後もジャズ界の発展や文化振興のため、保存整備活用事業を皆様とともに推進しています。
ご案内
1993(平成5)年1月11日、内田修氏が病院を閉院するにあたり、レコード約12,000枚をはじめ、オープンリールテープ、雑誌、オーディオ機材など膨大な資料を岡崎市に寄贈したのが始まりです。2010(平成22)年には、CDを中心とした新たな資料が加わりました。
ジャズに関するチラシ類、書簡、手稿や写真など多彩な資料群も含んでいるのが、コレクションの独自性です。日本のジャズの歴史の検証資料として、また音楽文化の資産として、保存整理が続けられています。
The beginning for this collection was on January 11, 1993, when Dr. Uchida closed his hospital and donated a great deal of items, including his over 12,000 records, open-reel tapes, magazines and audio equipment to the city of Okazaki. In 2010, new materials were added, CDs central among them.
Jazz related materials of all kinds, including fliers, letters, manuscripts, photographs and so on are original to the collection.Appropriately, the collection is being preserved as an acknowledgment of Japanese jazz history and musical culture.
ドクター・ジャズ 内田修とは…?
1929(昭和4)年岡崎市生まれ。ジャズを初めて聴いたのは戦後、ラジオから。大学時代に進駐軍将校と知り合いジャズの生演奏を聴いて、その魅力にとりつかれます。
1961(昭和36)年、岡崎市内に外科病院を開業。
医業の傍ら、院内にオーディオ、ミキサー、楽器を備えたスタジオを開設、数多くのミュージシャンを迎え入れ交流。ヤマハ・ジャズ・クラブをはじめ、特色あるコンサートをプロデュース。国内外で「ドクター・ジャズ」として親しまれました。
2016(平成28)年12月11日永眠。享年87歳。
Born in Okazaki in 1929, his first time hearing jazz was on the radio after the war. In his college years, he got to know some officers in the occupation forces and started listening to live jazz performances, and he became captivated by their charm.
In 1961, he opened a surgical hospital in Okazaki.
While practicing medicine he collected instruments, audio equipment and mixers and established his own studio, where he welcomed and collaborated with many musicians. He founded the Yamaha Jazz Club and produced many outstanding concerts. He was fondly referred to as “Dr. Jazz” both within Japan and abroad.
Dr.Uchida died on December 11, 2016, at the age of 87.
レコードコレクション
1993(平成5)年、内田修氏から岡崎市に寄贈された膨大なジャズレコードのコレクション。その数12,308枚。輸入盤LPレコード4,742枚、国内盤7,566枚。1950年代から1980年代のレコードが、約40年間にわたって内田氏の審美観に裏付けられて集められました。おそらく世界に例のないコレクションであり、非常に価値の高いコレクションです。
またこれらのレコードは、すべて丁寧に聴かれており盤面のキズも少なく、温度、湿度などが調整された部屋に一枚ずつビニール袋入れられ、木製ラックに垂直に保管されたため、30~40年たった今も初期の状態の美しい姿を保っています。
プライベートテープ(オープンリールテープ)
オープンリール方式の録音テープ847本は、1950年代から1990年代後半に至る日本のジャズ史の側面を記録した貴重な内容のものです。
コレクションの中には、内田氏が30代半ばの頃、夜行列車で郷里岡崎から東京まで手に下げて運んだソニー製テープレコーダー〈777(スリーセブン 〉で収録された銀座シャンソン喫茶「銀巴里」での「新世紀音楽研究所」のメンバーによる実験的なジャズ演奏を捉らえたものがあります。これは、その後の日本のジャズシーンをリードしていく高柳昌行、菊地雅章、日野皓正、山下洋輔らの若き日の貴重な演奏記録であり、永く後世に残される宝物です。
雑誌
ジャズ関連書籍、その数およそ2,200冊。
主なものに『ダウンビート』(アメリカ版)、『ダウンビート』(日本語版)、『メトロノーム』(アメリカ版)、国内版『ジャズジャーナル』『ジャズライフ』『ジャズマンスリー』、そして国内最大手出版物の『スイングジャーナル』など膨大なジャズ専門誌がコレクションされています。
月刊誌なら年間12冊の出版物ですから、長大なジャズの歴史を腑瞰することができる数量です。今後20世紀後半のジャズを知るための貴重な文化的財産です。